肝臓の影響で頑固な肩こりに
肝臓による肩こり
30代 女性
首と肩のコリが小さい頃から強く、何をやっても治らないという女性。
うつ伏せで身体全体を触った感じは、背中から首にかけて筋肉がパンパンである。
さらに、首の筋肉は、痙攣しているような緊張状態。
そして、脈を診ると肝実状態。
肝実とは、肝臓が興奮している状態ということ。
肝臓は、目、血液、イライラ感、そして筋肉と関連の深い臓器である。
従って、この患者さんの背中から首にかけての固さは、肝実によるものと診て良い。
要は、肝臓が興奮状態であるため、筋肉も興奮状態にあると考えられるのだ。
ということは、まず肝臓の興奮を抑えなければ、筋肉の緊張をおさえることはできない。
そのため、背中から首は、まずはおいといて、手足や腰のツボを使って肝臓の興奮を抑えるように、お灸を行った。
肝臓の興奮が収まるのと並行して、どんどん背中や首の緊張が解けていく。
ところが、お灸をしながら患者さんと話していると、現在、病院から抗うつ剤を処方されていることがわかった。
これも、肝臓を興奮させるのには、十分すぎる要素である。
できれば、薬を止めたいところだが、抗うつ剤に関しては、私の一存では、止めさせることができない。
従って、医師との相談で決めてもらうことにした。
そして、20日後に2度目の来院。
浮き沈みはあったが、前と比べて大分楽になっているとのこと。
ずっと、重かった腕は、前回の施術後から現在まで、軽い状態を維持できているようだ。
しかも、抗うつ剤も、医師と相談の結果、1日3回飲んでいたところ、1日1回までに減らしてもらえたとのこと。
その成果もあり、かなり肝臓の興奮は収まっている。
今回もお灸を行っていくが、今回は、前回できなかった背中の部分にもできそうなので、背中全体にお灸を行った。
すると、今まで隠れていた筋肉が次々と表面へ現れてきた。
その筋肉が、ことごとく人的に固められているタイプへと変貌していることがわかった。
詳しく聞いてみると、強いマッサージを好んで受けていて、自分でも道具を使って強く押していたとのこと。
これで、なかなか治らない首から背中にかけてのコリ(詳しくはこちら:コリについて)の正体が見えてきた。
コリに関しては理解できたが、肝臓の問題も考えなければならない。
直接コリへの刺激は、極力最小限に抑えることと、肝臓への負担を減らすような生活習慣を作っていかなければならない。
とりあえず、今のところ、順調に改善されてきているが、今後も注意しながら診ていかなければならない症例である。
肝臓をいたわるおいしいレシピブック
肝臓による手足の痛み
肝臓の症状
30代 女性
半年ほど前から、当院へ通い始めた女性。
現在は、ほぼ月に一回のペースで通われている。
主訴としては、不眠とPMSがあり、漢方と併用して改善を目指している。
そんな彼女が、来院4日前の朝、突然両足のかかとに痛みを感じ、足を地面につけなくなってしまった。
触るだけでもかなり痛かったらしい。
さらに、手の指にも痛みやこわばり感が出ていた。
しかも両手である。
原因は全く見当がつかない。
翌日になっても、痛みは治まらず、病院へ。
しかし、検査の結果は異常なし。
鎮痛剤を処方され、帰ってきたとのこと。
ところが、その後、処方された鎮痛剤を飲む前に、痛みが消えてしまったらしいのだ。
この事が気にかかり、来院時に相談を受けた。
まずは、身体を診て見ないと、様子がわからない。
うつ伏せで、全体を診ていくと、「かかとの骨が豆腐になったのか?」と思えるほど、グニャグニャになっている。
今は、痛みが引いているようだが、このかかとではいつ痛みが出てきてもおかしくない。
「しかし、なぜこんな状態に?」
前回、診た時には、かかとはしっかりしていた。
この一カ月で、このような激変するほどの病気にかかってしまったというのか?
しかし、病院では異常なしであった。
病気ではないが、非常に異常事態である。
まずは、このかかとの状態をどうにかしなければならない。
手の方は、後回しである。
この状態からすると、相当時間がかかりそうである。
棒灸を使い、かかとをしっかりさせようと施術を始めると、
「そういえば、痛くなる前の日に、生の豚肉を初めて食べたんですけど、関係ありますか?」と、聞かれた。
この一言で、私の中の謎が解けた。
「ということは、その時お酒も飲みましたか?」
「はい、飲みました。」
すかさず、脇腹を確認させてもらい。
ビンゴ!!!
すぐさま、横向きになってもらい、肝臓の処置に入る。
肝臓のしっかりさせるように、同じく棒灸を行っていくと、見る見るうちに、かかとがしっかりしてきた。
「ヒントをくれてありがとうございます。」と、私は自然と、患者さんに感謝した。
どういう事かというと、 お酒+生肉・生魚介類 この組み合わせは、肝臓を冷やす組み合わせであり、肝臓へ非常に負担をかけてしまうのだ。
しかも、この患者さんは、常に眼精疲労があり、PMSと言って、東洋医学では血の道症と言われている症状も持っている。
どちらも、血液及び肝臓と関係するものである。
さらに、漢方では、いろいろ試した中で、今一番身体にあっている組み合わせも、血液と肝臓を正す処方となっている。
肝臓が傷んでしまうと、筋肉や目、さらにはイライラ感などの症状を現わすようになる。
今回のように、普段から肝臓が疲れている状態のところを、肝臓を冷やすための飲食をしてしまい、手足に痛みが出てしまった。
ところが、運よく、漢方で、肝臓と血液を正す処方を受けていたおかげで、自然と症状が治まった。
しかし、かなり、肝臓に負担をかけたようで、まだまだかかとに、その負担の余波が残っていたということになる。
帰り際、靴を履いた後、「足が非常に楽です。」と、喜んでいたが、あれだけのかかとであったのだから、当たり前と言ったら当たり前。
どうにか、1時間で、元のかかとの状態へ戻すことができたようだが、身体の反応というのは、すさまじいものであると、深く思い知らされる症例であった。
それと、何度か、通われている患者さんだったため、非常に良いヒントを与えてくれた。
あのヒントがなかったら、全く変化させることができなかったかもしれない。
やはり、問診はしっかりと、何でも聞いておく必要がありそうだ。
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肝臓を傷めて太ももがしびれる
肝臓による太もものしびれ
20代 女性中学時代から両側の太ももの前側にしびれがあり、鍼灸以外のあらゆる治療方法を経験してきた。
ところが、何をやってもしびれは変わらず。
骨格の感じは治療後変わったような気になるが、しびれがなくなったということは今まで経験なかったという。
まず、仰向けで脈を確認。
肝臓か胃腸の問題がありそうな脈。
次に、お腹を触ってみる。
すると、真ん中のラインに異常に強い固さがある。
それに比べて、肝臓の場所である肋骨下部には、軟弱さが現れていた。
これは、肝臓の弱さと胃の興奮状態を現わしている反応である。
過去に肝臓を弱くするような原因があるか細かく聞いていくと、コーヒーの過剰摂取と、視力がかなり弱いということがわかった。
そして、コーヒーを飲みだしたのは高校受験のための勉強時であり、視力低下もその頃に始まったようだ。
さらに、何と、しびれも中学時代からと、全てつながってしまったのだ。
整理してみると、まだ肝臓が成長しきれていない中学時代に、肝臓に負担のかかるコーヒーを飲みながら、高校受験のための勉強を頑張っていた。
コーヒーを飲んでいる影響で、眠くならずに勉強をすることができたが、その代わりに、肝臓の窓と言われている目の力が弱くなり、視力低下を起こす。
肝臓は、血液の流れにも影響する臓器であるため、血液を流す力も衰えてしまい、脚にしびれを出してしまったのだろうと考えられる。
胃に関しても、コーヒーの飲み過ぎにより、胃が荒れてしまったことも理解できる。
そこで、治療内容は、徹底的に肝臓と胃、そして、肝臓が悪くなると同時に必ず腎臓も悪くなってしまうことから、この3つの臓器を調整するためのお灸を行うことにした。
そして、長年にわたって生じていた症状であるため、ある程度治療時間も長く取らなければならないということから、長時間、身体に張り付けておける刺さない鍼を貼り付け終了とした。
この時点で、太もものしびれは取れていたようだが、どの位でしびれが戻ってくるのか?
問題は、しびれ予防のために、肝臓をいたわる生活ができるかどうかだ。
次回までの変化を楽しみに待ちたいものだ。
長年、いろいろな治療院や病院で、治療を受け、全く良くならないにもかかわらず、いまだに諦めずに治そうと、当院を選んでくれた理由を聞いてみると、
知人から、当院で「長年持っていた胃のつらさを膝に問題がある。」と言って、治してくれたということを聞いての来院だったらしい。
当院では、珍しくない症例ではあるが、長年治療院を渡り歩いている人ほど、このようなパターンになっている人が多い。
いつまでも諦めずに、治す気持ちさえなくさなければ、必ず改善する方法はどこかにあるはずである。
肝臓病その他 血小板が少ない!白血球が少ない!これで解決
胃腸の問題抱えてませんか?
胃・大腸・小腸の悩み解消
胃痛、胃もたれ、胸やけ、胃下垂、胃炎、胃潰瘍、便秘、下痢などなど、胃腸障害は、現代病と言っていいほど、 経験している人が多い。胃腸障害の原因には、ストレスや食べ過ぎ、喫煙、飲酒、冷えなど、生活の中にたくさんの要因が隠れています。
ま た、通常、胃が痛くなり病院へ行った場合。
胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎のような病気になっていれば、検査で診断され、 そ の 病態に応じた処置を受けることとなります。
しかし、まだ病気になっていない段階の胃痛であれば?
大抵の 場 合、 「まあ、ストレスを避けるようにして様子を見てください。」とか、「胃には問題ないので、気にしなくて大丈夫ですよ。」などと言われてしまう。
確 かに、病気ではないので大したことはないのですが、患者さん本人は、つらいから病院へ行っているのです。
従って、大丈夫ではないので す。
そ れでは、病気ではない胃痛ってなんでしょう?
東洋医学では、身体(内臓)の反応を診断するポ イ ントがいくつもあります。
一 番重要視するのが「脈診」。
この脈診は、胃腸だけでなく、五臓六腑全ての状態 を把 握するために行う方法です。
次 に「腹診」。
この腹診も、脈診と同様、五臓六腑のほぼ全てを状態を把握で きる方 法です。
次に「背候診」。
こ の背候診は、背中の背骨の両脇を見る方法で、この方法も五臓六腑の全てを把握することができます。
しかし、これらは一般の人が 触ってすぐにわかるというものではありません。
といっても、胃腸の状態に関しては、非常に日常生活が絡んでいるので、 患 者さんにも自分で分かるポイントを覚えておいた方が良いということで、私なりのポイントを教えることがあります。
その場所は、「す ね」 で す。
膝から足首の間にある太い骨。
身体の前側から触ると、骨が触りやすくぶつけると痛いところです。
そ のすねの骨の外側に筋肉が触れるのですが、この場所が胃腸の診断ポイントになるのです。
この場所には、胃、大腸、小腸のツボ が 並 んでいることと、胃腸障害が起きた時に、真っ先にこの筋肉が反応するという、反射ポイントでもあるのです。
食べ 過ぎ てい れば、筋肉はパンパンに盛り上がり。
空腹を耐えていれば、筋肉が凹んで力が弱くなります。
便秘気味であれ ば、固く なり、 下痢気味であれば軟弱に。
緊張やプレッシャーなどのストレスを受けた時は、筋肉が固い筋のような状態で触ることができ ます。
こ れらの状態は、毎日触っていたり、他人の筋肉と比べていけば、段々違いがわかってくると思います。
盛 り上がっていれば、食事を 控 え、凹んでいれば、しっかりと食べ睡眠をよく取るようにする。
固ければ、温かいものを飲食し、軟弱であれ ばなるべく消化しやすいもの を食 べる。
固い筋が現れたら、なるべく笑うことを心掛ける。
このような対応を、 日々気をつけながら行っていれ ば、胃腸障害で苦しむ頻度も大幅に減らせるはずです。
胃腸は語る
子供の食事を気をつけないと糖尿病の危険が
遺伝的原因やウイルスが原因ではないかとされていますが、本当の原因は不明で、何らかの要因により膵臓の細胞が悪化してインスリンが殆ど分泌できない、または、全く分泌できない為に体内の糖分を分解できないタイプの糖尿病です。
このため、小児糖尿病とか若年性糖尿病と呼ばれていました。
しかし、最近、成人病であるはずの2型糖尿病を患う子供が増加して世間を騒がせています。
成人病と呼ばれる2型糖尿病は、長年の不摂生により発症すると考えられており、これまでは大人の病気でした。
だからこそ、「成人病」なのです。
その成人病であるはずの2型糖尿病が、子供の間で増えているのです。
これはもちろん、成人と同様、生活習慣に問題があるために発症した病気です。
つまり、体内では正常にインスリンを分泌しているのに、そのインスリンの分解量より多くの糖分を摂取している為に、糖分の分解が追いつかないというタイプの糖尿病です。
食事内容と食事量に問題があり、運動量が足りないことが原因ですから、子供で2型糖尿病が発症してしまったら、それは完全に「親が病気にした」と言っても過言ではありません。
子供でも当然ながら大人と同様に合併症の危険があります。
糖尿病の合併症は命の危険さえある恐ろしい病です。
ですから、一刻も早く生活改善する必要があり、それは両親の責任で行わなければなりません。
ストレスで胃や心臓を痛めると
30代 男性
2〜3日前から、身体を前に曲げると、腰が痛くなり来院。
原因は分からない。
まず、うつ伏せで背中を診ると、心と脾の領域が固くなっている。
この組み合わせの時は、100%ストレスが絡んでいる。
そして、脾の領域の固さには、盛り上がりも加わっている。
ということは、食べすぎ(お腹のストレス)もあるということ。
東洋医学で脾は、西洋医学で言われる脾臓の機能だけでなく、膵臓や胃腸全般の機能を支配している、大事な機関ととらえている。
そして、領域とは、背中に出てくる、内臓の機能異常を表す場所のことである。
背中を縦に五等分とし、上から肺、心、肝、脾、腎と診ていくのである。
この背中の反応によって、いろいろな身体の状況が理解できるのだ。
この患者さんは、心と脾に反応が表れている。
心は、精神的ストレスであり、緊張感や興奮が強くなると、胃や肝を同時に痛めてしまう。
胃は、脾の一部であり、この脾の領域が盛り上がり、固いということは、いっぱい胃に入れているが、消化できてなく、まだお腹に溜まっているということがわかる。
この患者さんに、肝の反応がないということは、お酒を飲みすぎたり、イライラはしていないということもわかる。
これらのことから、うつ伏せと仰向けで、心と脾を整えるように鍼を行った。
ほとんど腰には刺激を入れてないが、立ち上がってもらうと、完全に楽になっている。
要は、お腹がパンパンである時は、腰も動きにくいのが普通。
その動きにくい腰を、無理に動かすことで、痛みが出たのである。
従って、お腹に溜まっているものを、流すように操作をしてあげれば、腰の負担が少なくなり、痛みもなくなるということである。
本当に身体は、単純にできていると思う。
この単純さが、科学によって複雑化させられているのが悲しい。
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肝臓の影響で出ている倦怠感なのか?
30代 男性
2〜3日前から右脇腹付近が、重だるいような倦怠感が現れている。
このような症状は初めてで、特別原因も分からないとのこと。
この方は、元々、腰痛と肩こりがあり、特に右側へ症状が出る傾向があった。
しかし、今回の症状は、いつもとまるで違うもの。
しかも、場所が、肝臓にあたる場所である。
肝臓絡みの病気が発症している可能性もあり、問診を慎重に行う。
ところが、肝臓を傷めるようなことがまったく出てこない。
飲食の問題、筋肉の問題、血液の問題などは、計算に入れなくてもよさそうだ。
強いてあげれば、仕事で目を酷使したことと、少々イライラすることがあるということぐらい。
どちらも、肝臓に影響を与えるものだが、右側だけに反応が出ているところが、少々引っ掛かる。
後は、身体に聞いていくだけである。
うつ伏せの状態で治療開始。
目やイライラの関連のツボを隈なくチェックする。
しかし、これらにも、全く反応が出ていない???
ますます分からなくなってきたが、右の腕と脚の筋肉が異常に張っている。
とりあえずこれらの反応を鍼で取り除き、横向きで脈を診ると、うつ伏せとは別人のように乱れがある。
この乱れを正すように鍼を行い終了とした。
治療で行ったところは、筋肉の疲れと、肝臓、胆嚢、大腸などの調整である。
問診では、筋肉を使っていないと言っていたが、明らかに使った跡が診られるので、この疲れを取り除いた。
そして、脈診で現れた乱れは、肝臓、胆嚢、大腸などに強く反応が出ていたため、これらを整えた。
これで、立ち上がってもらい、倦怠感の感じを聞いてみると、スッキリと取れているらしい。
もし、これだけで治った場合は、本人が気付かないうちに、何らかのかたちで使っていた筋肉の疲れからきたものとなる。
しかし、問題は、再発、もしくは症状が悪化した場合である。
その場合は、完全に、肝臓関連の病気が発症したことになる。
可能性的に西洋医学的には、肝炎か?胆石か?というところだろう。
このことを本人に伝え、もし、再発もしくは悪化した場合は、内科受診を勧めておいた。
そのまま、治ってほしいものだが…。
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肝臓や肺の影響から鼻炎や眼精疲労に
鼻炎と眼精疲労の灸治療
40代 女性
何年もまえから鼻炎がひどく、鼻水が止まらない。
さらに、仕事中ほとんどがPC作業のため、すぐに眼の疲労が起き、眼の奥がいたみ出すと、頭痛が始まり、首も肩も痛くなる。
始めの頃は、ただの肩こりと思い、マッサージに通ってはいたが、マッサージ店の外に出たら、もう元に戻っているということを繰り返していた。
そのため、しっかり治そうと思い来院。
まず、うつ伏せで脈をみると、強く押さないと触れないが、一度触れると、かなりの強さで脈打っていることが判る。
これは、体の内部が興奮していて、表面は疲れている状態を表している。
なぜ、こういうことが起きるかというと、体力以上のことをし続けているために起きるのである。
例えば、元々肝臓が弱い状態で生まれてきたとする。
肝臓は、血液や筋肉、目等に影響を与える臓器である。
そのため、体の表面にある、眼を使いすぎるということは、肝臓だけでなく筋肉や血液も使っているのと同じことになる。
元々、肝臓が弱いわけだから、筋肉も目も弱く血液も少ないと言える。
眼を使いすぎることで、肝臓はさらに弱り、筋肉も疲れやすく、血液循環も悪くなる。
ここで、目を休めることができれば言いが、仕事上そうはいかない。
結局我慢して目を使い続けると、目の疲労による目のいたみや頭痛につながる。
そして、筋肉の疲れがピークに達すると、足がつったり手の筋肉やまぶたが痙攣する。
すると、この痙攣しているところや、眼の周りにどんどん血液を回さなければならなくなり、それ以外の所に血液が足りなくなってしまう。
このように、血液を緊急的に、ある一定の所へ流さなければならないような時を、内部が興奮している状態とする。
しかし、その原因は、元々の肝臓の弱さにある。
したがって、この場合の施術は、まず肝臓を正す必要がある。
さらに血液循環の改善と、筋力強化を行うことで、眼を補強することにつながるのである。
今回は肝臓を例にとったが、それ以外の臓器(肺、腎臓、脾臓、心臓)でも同じように考えることができる。
そこで、今回の症例だが、この方は、肝臓と肺が弱い。
肝臓の絡みでは、眼の疲労と電車で立っているだけで脚がつる。
また、肺(鼻、皮膚、声など)の絡みでは、鼻炎がひどく、紫外線アレルギーもあり皮膚炎もある。
これらの症状に対して、まず、表面の弱いところを徹底的に補うように、棒灸を行う。
それも、顔と手足の甲だけに行った。
ここは、体の表面の部分では、一番重要なところである。
これらの状態が良くなれば、表面全体が良くなったと言ってもいいぐらいである。
そして、表面が整ってくると、最後に肺と肝臓の冷えが、手と足に現れた。
ここをじっくり灸で温め終了とした。
終わった後に、体の感覚を聞いてみると、目がスッキリして、目の奥や、頭、首、肩等の痛みがなくなった。
さらに、鼻の通りも良くなったということである。
このように、脈から得られた情報により、適切な処置を行った結果、症状を改善することができた。
これを、脈を診ずに、問診だけで施術を行っていれば、恐らくどの症状もなくすことができないばかりか、ひどくしていた可能性もあったはず。
そのため、私は、たくさんの症状を訴えてくる患者さんに対しては、必ず脈から入ることにしているのだ。
交通事故の後遺症で胃腸が機能低下
20代 女性
1週間前から吐き気とめまいがつらく、仕事ができない状態。
同僚の紹介で来院。
顔色が悪く覇気がない。
座っているのもつらそうである。
うつ伏せで背中を見ると、むくみしか触れない状態。
背骨を押してみると、全て水の中に浮いている感じがする。
この背骨の状態は、交通事故の経験者であることが多い。
聞いてみると、やはり過去に2度、交通事故を経験しているとのこと。
従って、吐き気を止めることよりも、交通事故によるむち打ち(事故当時に診断されていなくても必ず起きているもの。)を徹底的に回復させることに重点を置くことが重要だろう。
そこでまず、棒灸を使い、背骨やその他の関節をしっかりさせていく。
交通事故の後遺症として、もう一つ腹部瘀血(血の滞りのこと)というものが必ず起きる。
これをほっておくと、腹部の冷えを招く。
腹部内の臓器が冷えると、どんな症状や病気が起きてもおかしくない。
それほど恐ろしいものだ。
そして、この患者さんは、胃腸の機能低下がすでに始まっていた。
食事を取ると吐いてしまうということもあるが、食欲がないらしい。
そのため、筋力がどんどん低下している。
そこで、胃腸を整えるようお灸を行い終了。
これで、吐き気とめまいはスッキリと取れ、背中が軽くなり、「こんな気分久し振り。」と喜んでいた。
このように、昔の事故であればある程、瘀血は広がり、さまざまな症状を出すもの。
従って、交通事故後は、軽い重い関係なく、しっかりとむち打ちと瘀血を治すことがポイントである。
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子宮筋腫が進行しているのか?急な生理痛に心配
生理痛の施灸施術
30代 女性
月に1回、子宮筋腫の進行を抑えるためと、疲労回復のために通われている患者さん。
今月は、今までなかった生理痛が急に現れ、5日経ってもいたみが治まらず来院。
生理痛があらわれるような原因は、思い当たらないとのこと。
睡眠や食事も気を付けているが、運動はこの1ヶ月忙しくてできていない。
1か月間運動しない程度で、ひどい生理痛があるということも考えにくく、全体を観察してみた。
すると、背骨はグラグラの状態で全く安定感がなく、仙骨(背骨の一番下にある逆三角形の骨)とかかとは、水に浸かっているように、むくんでいて形がはっきりしないような状態である。
仙骨もかかとも、骨盤内臓器(子宮・卵巣・膀胱・まえ方立腺など)の反応があらわれるとても大事な処。
そして、この患者さんは、子宮筋腫をいくつも持っていて、何年もまえ方から全摘をしなければならないと、医者から言われている。
子宮筋腫の進行が早まったことで、痛みが出ている可能性も出てきた。
まず、この背骨と仙骨、かかとのむくみを取り安定感をつくるよう、灸を行う。
次に仰向きになってもらうと、今までは、お腹が痛く仰向きにはなれなかったらしいが、背中の施灸で大分楽になり、仰向きでも大丈夫そう。
そこで、お腹を触ると、全体的にはっている。
生理痛の時、お腹は大体張るものだが、このはっている状態も、今までよりやわらいできたとのこと。
脈からは、陰気が足りなく、陽気が興奮状態にある。(この場合の、陰気は、下半身のパワー、陽気は、上半身のパワー。)
そこで、陰気を補うように灸をし始めると、「眼を使いすぎたことも、問題ありますか?」と聞かれた。
眼で何かを見る時には、血を最も使う。(こういう状況が、陽気を興奮させている。)
当然、生理前方に眼を使いすぎれば、血が足りなくなり、子宮の掃除がしにくくなるため、出血や痛みが長引いてしまう。
生理で出血すると、陰気は一時的に少なくなる。
これは、血が陰気の一部であるということにつながる。
この患者さんは、この1か月間非常に忙しく、生理1週間まえ方が特に忙しかったそうである。
仕事は、PC作業ということで、目はかなり使ったのだろう。
脈で、陰気が足りないのは、血が足りないことの現れだったようだ。
従って、陰気を補う施術をはじめると、すぐに、目の疲労も、お腹の張りも、お腹と腰の痛みも消えていった。
今までは、生理前に治療を受けるようにしていたらしく、その結果、陰気を補うことが前もってできていたため、生理痛がなかった。
今回は、忙しさのせいで、生理後の予約しかとれず、今回の症状が出たものと思われる。
ただし、常に、陰気が足りなくなってしまう体調自体も問題であり、これは、子宮筋腫の影響だと考えられる。
子宮・卵巣・腎臓は、最も陰気を必要としている臓器である。
子宮に問題がある以上、常に陰気を補い続けなければならない。
かと言って、子宮を全摘すれば良いかというと、まだ30代である。
かなり難しい問題だ。
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